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DX化とはなにか?メリット・具体例や成功のためのポイントをわかりやすく解説

更新日:2023年6月29日



新型コロナウィルス感染症の流行によるビジネス環境の急激な変化に対応するために、DXに急ピッチで取り組む企業が増えました。


大きな時代の流れでみても、AIやビッグデータなどの先進技術が引き起こした第4次産業革命が進行中の現在、多くの企業にとってDXは差し迫った課題です。


しかし、DX化を目指す企業が多い一方、「どうすればよいのかわからない」「組織全体で取り組んでいるのになかなか成果が上がらず実現できない」と悩んでいる担当者の方もいるのではないでしょうか。


本記事を読めば以下の内容がわかります。

  • DX化とは何か

  • 得られるメリットや課題点

  • 部門別に取り入れられる活用例

  • DX化を成功させるポイント


ぜひ自社施策の参考にしてください。



▼目次


1.DX化とは

そもそもDXとは「Digital Transformation」を略した造語で、デジタル技術の活用によって新たな価値を創造し、競争上の優位性を確立する取り組みのことです。


DX化に利用されるデジタル技術には、AI、IoT、ビッグデータなどの先進技術や、インターネット、電子書類などの既存IT技術などがあります。


DX化とはDXを達成した状態です。例えば、革新的な商品や従来にはなかったビジネスモデルなど、新たな価値を顧客に提供できており、競争力を確保している状態です。また、「DXを進めること」という意味でDX化と述べる場合もあります。


>>>DXについて詳しくは下記を参考にしてください。


2.DX化と似た用語との違い

DX化と似た用語にデジタル化とIT化があります。これらは一般的な会話では混同して使われるシーンが少なくありません。しかし、DX化の施策を検討するにあたっては、意味の違いをよく知っておく必要があります。


2-1.DX化とデジタル化の違い

デジタル化とは、デジタル技術を使ってアナログ業務をデジタル業務に置き換えることです。


例えば、Web会議ツールを使って訪問営業をオンライン化したり、チャットボットを使って電話対応業務を代替させたりするなどです。


経済産業省の定義では、DXはデジタル化の次の段階です。はじめにアナログ・物理データのデジタルデータ化(デジタイゼーション)が土台にあり、次に個別の業務、工程のデジタル化(デジタライゼーション)を実施します。最後に、組織全体のデジタル化をともなう新たな価値創造がDX化です。


つまり、「データ化>デジタル化>DX化」という3段階の構造になっています。ただし、DX化にあたっては、必ずしも下位から実施を検討するものではありません。



2-2.DX化とIT化の違い

IT化とは、IT(情報技術)を活用して、社内の業務プロセスを効率化することです。例えば、電子ハンコを導入して承認作業の負担を減らしたり、ビジネスチャットツールによってコミュニケーションを円滑にしたりするなどです。


施策自体はデジタル化ともみなせますが、IT化と述べる際は、主に社内の業務効率化を目的とする意味が込められます。


一方、DX化は顧客や市場に向けて新たな価値を生み出すのを目標とします。つまり、IT化は内向きの活動であるのに対して、DX化は外向きの活動です。


3.DX化で得られるメリット



なぜ業種や規模を問わずDXに取り組む企業が多いのでしょうか。ここではDX化によって得られる業務効率化、働き方改革への対応、新ビジネスの立ち上げ、BCP強化について解説します。


3-1.業務効率化につながる

DX化を達成するには、一般的にデジタルデータ化やIT化のプロセスを経ます。具体的には「ペーパーレス化(データ化)→テレワーク導入(IT化)→オンライン接客スタート(DX化)」などのような過程をたどるケースが多いでしょう。


こうしたDX化の過程が結果的に業務効率化につながり、生産性を向上できるケースがあります。例えばルーティンワークをITツールで自動化して作業効率を高めれば、従業員は付加価値の高い業務に注力できるようになるでしょう。


IT化との違いで述べたように、DX化の目的は業務効率化ではありませんが、波及的な効果を期待できます。


3-2働き方改革の促進につながる

業務効率化が進むと、働き方改革で求められている長時間労働是正を達成しやすくなります。例えば、定型的な問い合わせ対応業務をチャットボットに置き換えれば、労働時間を減らせるでしょう。


また、同じく働き方改革で推奨されている多様な働き方が実現できるようになります。リモートワークやWeb商談などの働き方を導入すれば、時間や場所に縛られる部分が少なくなり、ワーク・ライフ・バランスも改善できます。


例えば子育て中や介護中の人や、都心ではなく地方で暮らしたい人など、多くの人材がライフスタイルに合わせて働きやすくなるでしょう。


3-3.新サービス・ビジネスモデルの開発につながる

先に述べたようにDXとは、顧客や社会に新たな価値を提供するための活動です。したがって、DX化が達成できれば、新商品・サービス、ビジネスモデルを創造できていることになります。結果的に競争力が高まり、業績向上につながるでしょう。


例えば、インターネットやスマホアプリを活用した自転車シェアビジネスや、職人技術をAIに学習させた加工ロボットなど、次々にDX化の成功事例が生まれています。


AIやビッグデータなどによる第4次産業革命が進行している今だからこそ、DX化によるビジネスチャンスが広がっています。


3-4.BCP(事業継続計画)を充実できる

DX化を進めると、場所や時間に縛られる業務が減ります。また、省人化、省力化も並行して進みます。


そして、これらは見方を変えると、災害、火災、戦争などの緊急時にビジネスを継続するための「BCP(事業継続計画)」を強化することでもあります。

例えば、製造業を営む企業がDXによって全国各地の工場の生産管理体制を一元化したとしましょう。


このような体制を取っていれば、たとえ災害や停電で1つの工場がダウンしたとしても、すみやかに他工場でバックアップできます。


コロナ禍においてもDX化していた企業は、対面業務をデジタルシフトしてビジネスを継続できていました。もちろん、事業内容によって限界はありますが、DXがBCP強化と両立しやすいのは確かです。


4.DX化推進における課題点

DXの重要性を認識しているものの、実行に踏み切れない企業は少なくありません。また、DXを進めているのに思うような成果が出ない企業も多くあります。


ここでは多くの企業に共通する3つの課題として、既存システムを脱却する難しさ、高額なコスト、DX人材の不足について解説します。


4-1.既存システムからの変更が困難

DXを進めるにあたって、大きな障害になりやすいのが古くなった既存システム、いわゆる「レガシーシステム」です。


レガシーシステムは、老朽化と改修の繰り返しによって、ブラックボックス化しているのが特徴です。また、レガシーシステムのやり方に慣れた従業員も多く、DXの際に現場の反対も出がちです。


このためレガシーシステムから新システムへの移行は簡単ではありません。実際、JUASのアンケート調査によると、DXにおいてレガシーシステムが足かせになっていると答えた企業の割合は7割近くに上っています。(※)


レガシーシステムを脱却するには、変更負担を減らす工夫が重要です。代表的な手法の1つが、既存の情報資産を使える形で設備、ツールを更新するモダナイゼーションです。


ほかにノウハウ、システムを引き継ぐマイグレーション、物理的、コスト的な導入ハードルが低いクラウド活用などがあります。



4-2.十分な予算が必要

既存システムを新たな業務システムに刷新するには、まとまった費用が必要です。例えば、基幹システムの更新には多額の初期費用がかかりますし、組織制度改正や人材育成などの人件費も大きくなります。


コスト問題を避けるために個別部門から順番に実施する企業がありますが、これでは失敗リスクが高くなるでしょう。


組織全体の変革を果たすには、全社一斉にトップダウンで実施しなければなりません。このことは大企業が数千億円といった巨額資金を短期間で投入するのをみてもよくわかります。


したがって、DX化にあたっては、全体でどの程度の費用がかかるのか、正確な見積もりが必要です。中長期的な予算計画を立てたうえで、腰を据えて取り組む必要があります。


4-3.DX人材が不足している

DX人材の不足によってDXを推進できない企業は少なくありません。DX人材は大きく2種類に分けられます。1つはDX化の経営戦略を描けるマネジメント層、もう1つはデジタル技術を実際に活用できる人材です。


DXとはビジネス変革ですので、既存技術のみで対応できるケースはほぼありません。IT企業を除けば、DX化に向けての教育が必要になるでしょう。


実際、全社員を対象にDXリテラシー研修を実施する企業が増えています。また、適性を持った人材を選抜してリスキリング(既存社員の学び直し)する企業も急増中です。


転職リスクの高い中途採用者頼みや、ベンダー企業に任せきりの施策では、真のDX化にならないため、人材教育によるDX人材の確保が欠かせません。


5.【部門別】DX化の具体例



ここではDX化をより具体的にイメージできるように、部門別のDX化の具体例を紹介します。繰り返しになりますが、DX化の目的は顧客や社会に新たな価値を提供することです。


部門内の単なるデジタル化、IT化で終わらないためには、DXの一環に位置付けるのがポイントです。


5-1.営業部門

営業部門で課題となっているのは、対面業務のデジタル化です。特にコロナ禍以降、BCP(事業継続計画)のためにデジタル技術を使った非対面業務に移行する企業が増えました。


非対面業務は顧客にとっても利便性が高まるメリットがあることから、今後さらに拡大していくと予想されています。


また、経験や勘に頼った営業から、データ志向の営業への転換も求められています。この際重要となるのは、SFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)などのITツールです。


これらは営業部門、あるいは個々の営業員が囲い込みがちだった顧客情報を共有するためにも役立ちます。データ活用が進めば、例えば顧客ごとに最適化されたOne to Oneマーケティングを実現できます。


【具体例】

  • Web会議ツールによるオンライン営業、商談

  • SFAやCRMなどのITツールを用いたデータ志向の営業

  • SFAやCRMなどを用いた顧客データの共有、一元化


5-2.経理部門

多くの企業において、経理部門のDX化のファーストステップとなるのがペーパーレス化です。経理部門はお金や取引などの重要書類を記録する役割を担うため、紙文書が多い傾向があります。


しかし、現在は法改正によって帳簿の電子化や電子取引なども認められているため、ペーパーレス化に取り組む企業が増えています。


ペーパーレス化の後は、ITツールやAIなどによる作業の自動化に進みます。例えば、帳簿の記入や契約書・発注書・請求書などの作成をITツールで自動化することや、記入ミスをAIに検知させるなどです。


【具体例】

  • 契約書、請求書、発注書などの帳簿書類のペーパーレス化

  • ITツールやAIによる帳簿記入の自動化、チェック

  • 電子取引の導入


5-3.管理部門

管理部門のDX化で中心になるのは、データの一元化です。例えば、複数拠点の在庫データをクラウド型システムで一元化して、在庫管理を最適化している企業があります。


また、DX推進にともない、データの利活用を高めるための情報管理部門を設けて、企業の情報資産を一元的に管理する企業もあります。


DXを進めると従来に比べて膨大なデータが集約されます。このため、AIをデータ解析に活用する動きが進んできました。


例えば、過去の受注データをもとに需要を予測し、在庫量を最適化するソリューションが実用化しています。


【具体例】

  • クラウド型システムによる複数拠点の一元管理

  • AIによるビッグデータ解析

  • 基幹システムと連携した在庫管理の最適化


5-4.人事部門

人事部門のDX化では、ITツールを活用した人事戦略の精緻化が進んでいます。具体的には、個々のスキルや人事評価のデータ、過去の異動履歴、研修の実施履歴などを一元的に集めた人事管理システムの活用です。


人事管理システムを使うと社員を見える化でき、適材適所の人材配置や人材育成に役立ちます。また、煩雑な人事業務を効率化できます。


さらに人事部門はDX人材を確保するのも重要な役割です。例えば、全社員を対象としたDXリテラシー研修の実施や、DXマネジャーやデータサイエンティストなどの専門人材の採用、育成などを計画します。近年ではDX推進のためのリスキリングを進めている人事部門もあります。


【具体例】

  • 人事管理システムの導入

  • DX人材の採用、育成

  • リスキリングの実施


5-5.総務部門

総務部門のDXで重要なのは、アナログ業務のデジタル化と自動化です。例えば、中小企業では紙のFAXや請求書などが残っており、ファイリングや転記などのルーティンワークに多くの時間が費やされています。


また、承認をもらうための文書の回覧や、会議用資料のコピー、郵便物の仕分けなどのアナログ業務も多くあります。


これらの業務をデジタル化、自動化すれば業務効率化が可能です。結果として、業務プロセス改革やビジネススピード向上などのDX化を達成できます。


例えば、定型的な質問への社内問い合わせ業務をチャットボットに置き換えれば、24時間365日即座に対応できるようになり、問い合わせる側の生産性が上がります。


【具体例】

  • FAXや紙書類のペーパーレス化

  • 電子承認システム、クラウド郵便管理サービス(Web上で郵便物を閲覧、管理できるツール)の導入

  • 社内ヘルプデスクをチャットボットに代替


6.DX化を成功させるポイント



ここでは、全部門に共通するDX化を成功させるポイントを解説します。部署横断的な取り組みであるDXでは、経営層による計画立案や、適正なシステム選定、組織全体で取り組む姿勢などが重要です。


6-1.目的を明確にして計画を立案する

DX化を成功させるには、目的や戦略、スケジュールを明確にしたプランが必須です。DX化は成果が出るまでに3〜5年程度かかる場合も珍しくない長期プロジェクトです。


そのうえシステム更新にかかるコストは高額で、組織変更や人事戦略などにも大きな影響を与えます。


つまり、DX化の計画は経営戦略です。経営層の責任のもと、顧客にどのような価値を提供するのか、どのような社会課題を解決したいのかビジョンを描き、そのためのロードマップを作成します。


例えば、直ちに実行すべきアクションとして、従業員へのDXリテラシー研修の実施や必要なITツールの導入を検討します。また、短期的対応としてはDX戦略の作成、DX推進体制の整備などが必要です。


長期的対応としてはDX人材の安定的確保、デジタルプラットホームの熟成、さらなる産業改革などが挙げられます。



6-2.既存システムから脱却し適正なシステムを導入する

前述のようにDX化では既存システムを脱却し、新たなシステムへの移行が必要です。新システムは通常、組織横断的なものになるため慎重に検討しましょう。一度移行すれば、再移行や大幅なカスタマイズは困難です。


そこで重要になるのが、社員のITリテラシーと業務内容とマッチングした適正なシステムです。いくら高度なシステムを導入しても社員が使いこなせないなら意味がありません。また、使わない機能がたくさん搭載されたシステムは、余計なコストがかかってしまいます。


こうしたシステム選定の失敗を防ぐには、システムを選定するIT部門、経営戦略と予算を決定する経営層、実際にシステムを使う現場の対話が欠かせません。方針を決める際には、情報共有と意見交換の場を必ず設けて共通認識を持っておきます。


6-3.組織全体で取り組む

DX化は組織全体で行うものです。いくら上層部が命令しても、従業員の理解が足りていないならDX化は実現できません。したがって、経営者はDX推進の軸となる考え方を広くアナウンスすべきです。


経済産業省の研究会は、デジタル産業への改革を促すために目指す方向性と行動指針を「デジタル宣言」として示しています。DX推進の軸となる考え方を組織全体に推進するためにも、このデジタル産業宣言をカスタマイズして自社に適用することが推奨されています。


なお、デジタル産業宣言4つの構成とそれに対する具体例は以下のとおりです。


  1. 宣言の背景:「デジタル技術活用が既存ビジネスの効率化のみになっており、競争力を失いつつある」など

  2. 目指す方向性:「デジタル技術で新たな顧客層を開拓する」など

  3. 目指す方向に向けた行動指針:「成功体験を捨てる」「多様でオープンな対話を尊重する」など

  4. 宣言者:経営者の名前


同時に、組織内の風通しを良くし、意見交換やコミュニケーションを大切にしつつ組織全体で取り組める体制を整えます。全社員が同じ課題や問題意識を持ち、一貫した活動を取ることでDXを加速できます。



7.DX化推進は企業の成長につながる

DXは顧客に新たな価値を提供して競争力を高める取り組みです。DX化を達成できれば企業の成長へとつなげられるでしょう。


しかし、DX化の重要性を理解しているものの、レガシーシステムを脱却できない企業や、組織全体で取り組めていないと悩む企業は少なくありません。


その大きな原因は、従業員がDXの重要性を理解していないことや、デジタルスキルに乏しいことにあります。

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